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とやまのお魚 味くらべ

昆布締め王子 サス(カジキ)

 実はサス(ザス)と呼ぶのは富山だけで、正式名称はカジキ。カジキ類は水中における最速のスプリンターと言われ、特にバショウカジキのトップスピードは時速100km以上に達すると考えられています。
 昆布締めが有名な富山ですが、中でも最も定番なのがサスの昆布締めです。食べるとき、昆布から糸が引くのは、おいしく熟成したサイン。昆布がサスの余分な水分を吸収して、かわりにサスには昆布の旨みがしみ込み、モッチリとした食感に。昆布の旨みが浸み込んだ濃厚な味わいは、絶品そのものです。富山では、スーパーや百貨店、魚屋などどこへ行っても一年中販売されています。今夜の酒のつまみは、サスの昆布締めで決まり!

富山湾の冬を彩る 甘エビ

 甘エビは紅ズワイガニ、ブリとならぶ富山湾の冬の味覚の代表格です。正式名称は、「ホッコクアカエビ」といいますが、生で味わった時のとろけるような甘さから、「甘エビ」と呼ばれるようになりました。地域によっては、鮮やかな赤色の殻で全身が覆われていることから、南蛮エビ(新潟県)、赤エビ(山形県)など、いくつか呼び名があります。
 甘エビの食べ方は、やはり刺身がいちばん。うすいピンクの透きとおった身の美しさ、口に入れたときのぷりぷりの食感、とろけるようなふわ~っと広がる甘み…もう箸が止まりません!また富山の伝統的な食文化でもある、「昆布締め」として味わうのもおすすめです。昆布が生み出す風味豊かな旨味と独特な粘りが、甘エビをさらに上品でまろやかな味にします。

富山湾の幸を育む立役者 イワシ

 氷見といえば、まず「氷見寒鰤」がパッと頭に浮かびます。が、実は氷見イワシも忘れることのできない氷見ブランドの一つ。氷見のブリが美味しいのは、エサのイワシが美味しいからといえば、納得いただけるでしょうか。マイワシを干してつくる干イワシは「氷見鰯」として広辞苑にも掲載され、味の良いことで一般名称化するほど。他に、米糠に漬けた「コンカイワシ」も、地元で愛される故郷の味です。
 イワシの中でもマイワシは生食、焼く、揚げる、締める、煮る、干すなど、調理のレパートリーが豊富。生臭みが気になる方は、生姜や梅干しと一緒に煮ると気にならなくなります。特に梅干し煮は、酸によって柔らかくなった骨まで食べられ、カルシウムをたくさん摂れるのでおすすめ。6月~7月の梅雨時にとれるマイワシは入梅鰯(にゅうばいいわし)とも呼ばれ、1年の中で最も脂がのって美味しいと言われます。血液をサラサラにしたり、血栓を防いだりするEPA、DHAが豊富なイワシを食べて、夏を元気に過ごしましょう。

全国的に有名な、幻の高級魚 のどぐろ

のどぐろ

 目が大きい赤い魚。パッと見は愛嬌のある「のどぐろ」ですが、実は"幻の高級魚"と称されています。かつてから富山の特産として知られてはいましたが、全国的に有名になったのは、2014年に錦織圭が帰国後に食べたいものとしてその名を挙げたことやグルメ番組で多く紹介されるようになったことがきっかけと言われています。ちなみに、正式名称は「あかむつ」。富山で「のどぐろ」と呼ばれているのは、喉の奥が黒いことに由来しています。
 その味も、やはり高級魚。白身魚とは思えないほど脂のノリが良いことから、"白身魚のトロ"と言われているほどです。一般的には刺身として食されることが多いですが、焼き物、煮付け、干物にしても美味しく味わえます。また、クセのない上品な甘さや、やわらかい食感も多くの人に好まれる理由と言えるでしょう。秋から冬が「のどぐろ」の旬、美味しい時期に味わいたいものですね。

手頃で美味、食卓に福が来る魚 フクラギ

フクラギ

 富山では日常的によく食されているフクラギ。このフクラギは、漢字では「福来魚」と書き、成長とともにコヅクラ、フクラギ、ガンド、ブリと名前が変わっていく魚として知られています。フクラギは関西圏ではハマチと一緒にされていますが、富山では天然物はフクラギ、養殖物はハマチという具合に区別されています。
 フクラギは、程よい脂のノリとさっぱりとした味わい、リーズナブルな価格、ブリにひけをとらない栄養価が魅力。この優れたバランスゆえ、富山湾の冬の王者・ブリよりもフクラギが好きという人も決して珍しくはありません。
 フクラギは8月頃から1月下旬頃にかけて水揚げされますが、最も美味しい時期は秋。食欲が増す季節には、お造りや塩焼き、揚げ物、ムニエルなど、多彩な料理でその美味しさを存分に楽しめます。

清流が育てる、見た目も味も麗しい香魚 アユ

アジ

 6月中旬の解禁から秋口にかけて富山の食卓を彩るアユ。富山湾から庄川、神通川、小矢部川を遡上する富山のアユは急流で身が締まり、美味しさは格別といわれます。
 アユは一年で命を全うする年魚。8月〜9月の最盛期には20cmから大きいものは30cm近くまで成長します。麗しく泳ぐ姿から「清流の女王」とも呼ばれ、また、スイカなどウリ科の食べ物にも似た独特の甘く爽やかな香りを放つことから、「香魚」とも称されます。
 その楽しみ方といえば、焼き物、天ぷら、唐揚げ、寿司までじつに多彩。特に初夏の稚アユ、そして秋の産卵期のぷっくり太った子持ちの落ちアユは、食通にはたまらない味わいです。

参考文献
富山県農林水産部水産漁港課「富山のさかなパンフレット あゆ」

富山湾だから、常に安定、常に新鮮 アジ

アジ

 富山の食卓によく登場するアジ。富山湾では5〜7月にかけて、定置網漁にてマアジが大量に水揚げされています。定置網漁とは、沿岸に網を仕掛け、そこに入ってきた魚を獲る方法のこと。魚を傷つけたり、獲りすぎたりしないため、海にやさしい漁法と言われています。その漁法によって水揚げされるアジの年間の漁獲量は、2,000〜3,000トン。年ごとの変動が少なく、常に安定していることが、富山のアジの大きな特徴です。また、定置網漁は陸から近い沿岸の漁業なので、新鮮なアジを手に入れられるのも魅力。長く鮮度を保つことは難しいため、漁獲量の多くは県内で消費されています。それゆえ、食卓への登場回数が多いのでしょう。アジの淡泊でクセの少ない味わいは、脂が多くこってりとしたブリとの相性も抜群。富山では、ブリとともに造りとして多く消費されています。

病みつきになる肝の美味しさ カワハギ

 カワハギという名は、口先を切り、尾 の方に皮を引っ張ってむしり取り、裸にする(皮剥ぎ)という捌き方に由来しています。富山・新潟地方ではその皮の色から「コウモリ」「コウモリダイ」、北陸・山陰地方では身ぐるみ剥がされる様を例えて「バクチコキ」とも呼ばれています。
 富山湾で獲れるのは、カワハギとウマヅラハギの2種で、漁獲量はウマヅラハギの方が上ですが、カワハギの方が美味。
 淡泊な味なので、刺身、塩焼き、ホイル焼き、味噌汁、ちり鍋など、色々な調理法で味わえます。白身はフグに匹敵するほど美味しいと言われていますが、フグとの違いは肝を食べられるということ。新鮮なものは、寿司のネタや肝和えなど、生でも十分美味しく味わえます。なかでも、肝醤油(肝を醤油でといたもの)に刺身をつけて食べると格別です。

富山湾ならとれたて新鮮 ニギス

 富山ではポピュラーな魚で、ミギスやメギスとも呼ばれています。ニギスは日本海側では青森県沿岸から東シナ海周辺にかけて広く分布しており、日本海全体で約6,000トン漁獲されていますが、富山と他県との違いは鮮度の高さ。他県は漁場が遠いため、鮮度が落ち、加工原料として用いられていますが、富山の場合は漁場が近いため、新鮮なニギスを手に入れることができるのです。
 なかでも、全国的に珍しい八艘張網(はちそうばりあみ)で獲れるニギスは、質の高さで日本一といわれるほど。その美味しさは刺身や塩焼き、干物などにして食されており、酒の肴に欠かせないメニューとなっています。また、新鮮なニギスを使った醤油も作られています。

見た目より何十倍も美味な深海の珍味 ゲンゲ

 日本海や太平洋の深海やオホーツク海に棲む魚。富山湾には、日本海特産種のノロゲンゲをはじめ、クロゲンゲ、タナカゲンゲなどが棲息しており、ホッコクアカエビを対象とした底引き網に混じって漁獲されています。特徴は、体表がヌルヌルとした分厚い寒天質に覆われていること。見た目が下の下(げのげ)の魚ということから、「ゲンゲ」と呼ばれるようになったと言われています。
 このようなことから元々は雑魚として扱われ、漁業関係者だけが知る浜の味でしたが、今では珍しさや独特の食感から美味しい魚として見直され、食通の間でも評判を呼んでいます。それに比例して調理法も増え、汁物、干物、煮物、唐揚げ、鍋物、昆布じめなどにして食されています 。

富山名産『鱒の寿し』の主役 サクラマス

 駅弁ビッグ3として知られる「鱒の寿し」は、越中米にサクラマスの切り身をのせ、クマザサで包んで曲げ物に入れたもの。江戸中期、富山藩士吉村新八が創製し、将軍家に献上したところ絶賛されたことが起源とされています。この主役を務めるサクラマスは漢字で「桜鱒」と書き、桜が咲く春に河川を遡上することに由来しています。また、肉身や体表の婚姻色が桜色であることからともいわれています。
 富山湾では、春から初夏にかけて、定置網や刺網、延縄によって漁獲されており、その味は極めて美味。鮮度の高いものは「鱒の寿し」のほか、刺身、塩焼き、フライ、ムニエルなどにして味わうことができます。
(写真出展:富山湾魚類図鑑)

とろけるような甘みが魅力 アオリイカ

 富山湾に棲むイカは、24種類。その中のひとつ・アオリイカは、広いヒレで水をあおるようにして泳ぐことから、この名が付けられました。
 富山湾の魚種別年間水揚量の上位を占めるスルメイカや、富山湾の神秘として全国的に知られるホタルイカと比べると、ひかえめな印象を受けますが、やわらかくとろけるような甘みと歯応えが他種のイカにはないアオリイカならではの魅力。旬は秋で、昆布じめ、酢の物など、いろいろ調理できますが、なるべく生のままで味わうのがおすすめです。アミノ酸類も豊富で栄養成分が多いのも魅力のひとつ。購入の際は、身に透明感があり、模様がはっきりしたものを選ぶようにしましょう。

磯の香たっぷり バイ貝

 バイ貝は種類が多く、富山湾で獲れるものは深海性の4種類。オオエッチュウバイ、エゾボラモドキ、カガバイ、ツバイです。なかでも、カガバイは富山湾の特産。カガバイとよく似たエッチュウバイは、石川県から山陰沖で獲れ、名前と産地が逆になっています。独特のぬめり、コリコリとした歯ざわり、磯の香を楽しめる刺身は格別。その他にも、含め煮や酢味噌和え、酒蒸しなど、料理もバラエティ豊か。
  鉄分を豊富に含み、しかも低脂肪なので、美容と健康が気になる方におすすめの健康食品ともいえます。また、「倍倍」の語呂合わせから、宴席や折り詰めなどに欠かせない、富山の縁起物でもあります。

磯豊漁の幕開けを告げる イワシ

 「天然のイケス」と呼ばれる富山湾。1年を通して多種多様な魚が獲れることで有名ですが、中でも古くから豊富な漁獲高で知られたのがイワシで、広辞苑に「氷見イワシ」の見出しがあるほど有名です。
 干イワシはもちろん、みりん干し、こんか(粉糠)漬けなど加工品が発達したのも、豊漁が育んだ知恵。新鮮なイワシのすり身は、地元氷見では「トトボチ」と呼ばれ、観光客にも人気の一品です。他に、合わせ酢で煮込む酢入りや梅干煮、ヌタのおろし合えでさっぱりと食べたり、チーズ巻きのフライ、カレー揚げなど、大衆魚の代表格として料理法もバラエティ。ビールのおつまみにもピッタリです。

青く輝く富山湾の神秘 ホタルイカ

 全身におよそ1000個もの発光器をもち、幻想的な青い光を発するホタルイカ。夜明け前に暗い海で網にかかった大群が一斉に輝くようすは、さながら星のようであり、「富山湾の神秘」と呼ばれています。水深およそ300mに生息する深海魚ですが、4~5月頃、メスは産卵のために大挙して海岸へ押し寄せます。 この産卵期がホタルイカの旬。
 富山では春の味として、酢味噌あえや佃煮、串焼きなど、さまざまに料理していただきます。なかでも足だけを使ったお刺身「竜宮そうめん」は贅沢な珍味。採れたてを味わえる地元ならではの一品です。

雷鳴とともに訪れる出世魚 ブリ

 成長とともに呼び名が変わることから、出世魚として知られるブリ。その呼び名は地域により異なりますが、富山県では稚魚のモジャコから、ツバイソ→コズクラ→フクラギ→ガンド(1歳魚)→ニマイズル(2歳魚)→ブリ(3歳魚)→サンカブリ(4歳魚)→オオブリ(5歳魚)と成長します。富山湾では11月~12月頃に「鰤起し」と呼ばれる雷鳴とともに大量のブリが浜に上げられ、ブリ漁が幕を開けます。
 刺身はもちろん、ザンと呼ばれるアラを骨ごと煮込んでブリ大根にしたり、カマを塩焼きにしたりと、余すところなくおいしくいただける冬のごちそうです。

市場に咲く赤い花 ベニズワイガニ

 紅ズワイガニは水深340~2,700メートルの深海に生息するカニです。 その名の通り、体色は深い紅色で、ズワイガニによく似た姿をしていますが、ズワイガニより漁期が長く価格も安いことから、気軽に味わえるカニとして人気です。
 水揚げされた紅ズワイガニは漁港に裏返して並べられ、威勢のいい掛け声とともにセリにかけられます。ずらりと並べられ様子は、漁港に紅い花が咲いたようにも見え、富山の冬の風物詩となっています。
 水分が豊富で、甘味が強く、特に味噌のおいしさではズワイガニにひけをとりません。焼きガニやカニ鍋、また、お味噌汁にしても良いダシがとれます。

富山湾の宝石 シロエビ

 「富山湾の宝石」のふたつ名をもつシロエビは体長約5センチ、宝石の呼び名にふさわしく透き通 った美しい外見をしています。しかも、世界中を探しても富山湾でしか水揚げされない珍品中の珍品です。
  身はやわらかく、なんとも言えない上品な甘みがあり、極上のお刺身になります。また、昆布じめやかき揚げ、シロエビだんごなど、郷土料理も味わい豊か。特に、たっぷりのシロエビを使ったかき揚げと一緒なら、ごはんが何杯でも食べられると地元でも人気の逸品です。